2024年の東北楽天ゴールデンイーグルス

2024年の楽天イーグルスの話を書く。メジャーのポストシーズンの話も書こうと思ったら、長尺になったので、それは別記事で。

シーズンはじまり

2024年は楽天にとって大変なシーズンだった。6位予想も多かった。昨年発覚した安樂のパワハラ被害という大スキャンダル、あとシーズン開幕直前に、辰己の洗脳騒動もあった。安樂の件は、パワハラとかご大層な言葉にされてるが、体育会系の後輩イビリなんだと思う。安樂は好きでも嫌いでもなかったけど、さすがにあの件は厳しいものを感じた。ここ数年は中継ぎでなかなかいい成績だったから、応援してたファンはキツかったろう。俺は好きでも嫌いでもないぐらいだったから、まだ耐えられた。

楽天の球団史

2024年のことを書く前に、俺が楽天の球団史をどう解釈しているかを書いたほうが良いだろう。ただ俺が球団を見始めたのは2009年の野村監督最終年のときからで、それ以前は実際には見ていない。

プロ野球再編問題をきっかけに新球団が誕生して、2005年シーズンから東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生した。初期は近鉄とオリックス(ブルーウェーブ)の選手を足して二で割った選手と、他球団からお情けでもらった構想外の選手、あとドラフトというメンツで、本当の寄せ集めだった。開幕戦は元近鉄の岩隈先発で勝利だったものの、2戦目でロッテ相手に0-26という歴史的大敗を喫する。

2005年田尾監督、2006 - 2009年野村監督。この時期はいわば楽天がプロ野球チームとしての体をなすまでの基盤づくりだった。2009年も相当な寄せ集めではあったが、岩隈・田中・永井の先発三本柱(全員二桁勝利)、打線では鉄平・山﨑武司を中軸として、ザ・二番打者タイプの渡辺直人、打撃センス抜群の草野、得点圏にやたら強く必殺仕事人と命名された高須、不思議な出塁が多かった中村正人、素行不良だがパンチ力のあるリンデン、俊足聖澤・内村、あとは嶋・セギノール・磯部・宮出・憲史など、けして突出した選手ではないけれど、何かに秀でていて、それが上手く噛み合って、上位チームに肉薄していく姿は本当に見ていて面白かった。結局CS2位まで行くが、中継ぎで出てきた岩隈がスレッジにホームラン打たれて終戦した。

野村監督の辞め際もちょっと揉めたが、今思うと「ちょっと揉めた」ぐらいだろう。2010年にはブラウン監督政権が誕生して、ぶっちぎりの最下位になり、一年で解任となった。この年もう楽天はガタガタになったなという感想を持ったのを覚えている。

2011 - 2014年星野監督政権。2011年3月11日に東日本大震災が発生。東北、いや日本中がもう野球やってる場合じゃないという雰囲気になる。この年に嶋のスピーチで、「見せましょう野球の底力を」という名言が生まれる。ただゆーて2011、2012年は期待外れのシーズンだった。今Wikipediaを見ながら書いてるから、あーこんなこともあったなと思い出したけど、記憶の中には完全にない。

2013年が楽天の黄金期だったろう。メジャーのレジェンドアンドリュー・ジョーンズと(AJよりはメジャーの実績がないがそれでもバリバリメジャーリーガーの)マギーがなぜか獲得できた。そして田中将大の24勝0敗1Sという大記録。その裏で大卒ルーキー則本も15勝8敗してる。それ以外の先発はあんまパッとしない。美馬・ダックワースがそれに次ぐけど、それぞれ6勝と5勝。中継ぎだと青山・小山・片山。青山は当初抑えだったっぽいけど、何回か失敗してから、ラズナーと代わったっぽい。打線はメジャーの二人以外だと、岡島・藤田・銀次・枡田・松井稼頭央・島内・嶋といったメンバー。で、日本一に輝く。これがなんと11年前。

2014年、さりげなく星野政権は最下位になって、星野監督は退任。2015年に大久保監督爆誕。正直この時期はデーブ大久保が嫌いすぎてあんまり試合見てなかった気がする。2016-2018(途中)が梨田監督政権。日ハムの黄金期の監督だけども、別に本人が何かしたというイメージもなかったので、どうなんだろうと思っていたら、そんな感じではあった。下が伸び伸びやれるタイプではあるから、優秀な下が集まってるとパフォーマンス出るが、当時の楽天はそうでもなかったので、ちょっと厳しかったかと思う。5位→3位→シーズン途中辞任という成績。別に良くも悪くもない監督、という印象だった。

梨田監督が借金20をつくった状態でチームを去って、平石監督代行が爆誕した。この辺からが今につながる。2018年は圧倒的な最下位から、1ゲーム差の最下位まで持ち直す。平石監督代行は翌年正式な監督になることが決定、また2018年の1月に星野仙一が死去していて、そこから編成部門のトップは空席だった。そこに石井一久がGMとして就任。

2019年はチームとしてはいい年だった。色々な要因はあるが、個人的な印象では、浅村とブラッシュの加入が大きかったと思う。シーズン3位で終え、CS進出を果たし、2位ソフトバンクのボコられて終わった。2017年もCSでソフトバンクと戦ってるから、そのときと記憶が混濁している。旅行先のテレビで野球を見て、宋家豪が内川にホームラン打たれて絶望したような記憶がある。

このオフで平石監督とフロントの間で壮絶に揉める。客観的に見て、最下位から3位だから評価されて然るべき成績だが、フロントの出した結論は二軍統括という謎の名誉職をつくって、平石に就任を打診するというものだった。この時期に流行った、石井GMの「3位は僕の中ではBクラス」というワードは、本人の弁明では選手に向けて言った言葉であって、平石監督に言ったわけではないとのことだが、いずれにせよこのワードは2020年以降の楽天の呪いになっているように思える。

平石元監督も、その後いくつかの球団でコーチやっているが、評価はさほど高くないようで、現場の人間にしかわからないレベルで、指導者としての能力に何かあるのかもしれない。ただ2019年の状況で、翌年の監督契約がないのは明らかに異常だった。個人的な推測では、親会社、というか三木谷オーナーとの折り合いが悪かったので切られたのではないかと疑っている。

で、2020年は三木監督政権となる。前年は二軍監督だった。「3位では足らない。日本一になれ!」というメッセージで平石を解任したのであれば、もっと大物を連れてくるべきで、内部昇格するのは意味不明の人事だった。明らかに三木谷オーナー・石井GMのラインがあって、その言うことを忠実に聞いて、現場もそこそこまとめられる人材で選ばれた感が半端じゃなかった。

2020年は世の中全体がコロナの影響で何もかもイレギュラーな年となった。それでも無観客試合なんかをやりつつ、なんとかシーズンは終了した。開幕前にロッテから鈴木大地・涌井・酒居などの大物選手を獲得し、いよいよ西武・ロッテの移籍組がチームの中心となり、ヘイトを集めたりもした。

2019-2022年は、開幕スタートダッシュを決めて、その後首位を保てずに、ずるずる落ちるという展開が続いた。補強に積極的だったので、開幕強く、生え抜き選手が育っておらず、チームとしての厚みがないため、夏以降に戦力が足らなくなるという傾向なのだと思われる。2020年はシーズンを4位で終える。

2021年は石井GM兼監督が爆誕する。三木は二軍監督に戻る、という地味に異例の人事。2014年からヤンキースに所属していた田中将大がメジャーから帰ってきたのもこの年。なんやかんやあって、チームは3位で終える。CS進出は果たしたが、ロッテに敗れる。CS一戦目の則本と佐々木朗希の投げ合いはZOZOマリン現地で見た。このときに佐々木朗希がすごいなと思った。

2022年も無事スタートダッシュに成功し、最大18の貯金をつくるも、無事失速。選手やスタッフ(監督含む)のコロナ感染などの不幸も重なったので、同情の余地はあるが、でも楽天は結果を重視する文化ですからね。シーズンを4位で終えます。

2023年には石井GMは責任をとって、GM職を退任。そして監督職に専念(?)。そして石井監督が一軍監督に専念した結果、シーズンを通してBクラスに安定。シーズン最終戦、ロッテに勝てば逆転AクラスでCS進出というところまでもつれたが、この試合も落として、シーズン4位で終わった。「3位はBクラス」どころか、本当にBクラスで終わった。

そして石井監督は監督辞任。しかしながら、シニアディレクターという肩書きで依然として球団運営には関わっている。そしてこれで暗黒時代は終わったかと思っていたファンの元に、安樂パワハラ事件が突きつけられる。石井監督の辞任タイミングも、責任逃れができるタイミングを狙ったのでは?という憶測を呼ぶようなタイミングだった。

そんな中、火中の栗を拾ったのが、ロッテ→楽天と活躍した今江敏晃であった。2年契約4000万円/年というプロ野球監督としては異例の低年俸。浅村が推定5億なので、10分の1以下しかもらってないことになる。

球団創設20周年となる節目の年を、最悪の形で迎えることとなった。

シーズン開幕まで

今年の目玉戦略は大きくはこの二つだった。

  • 則本抑え
  • 浅村サードコンバート

絶対的守護神だった松井裕樹がパドレスに行ってしまったので、順当に行けば渡辺翔太か鈴木翔天あたりが抑えやるのかなと思ってたら、則本を持っていった。

浅村のサードコンバートも事件だった。セカンドは厳しいというのは、2年前ぐらいから言われてて、数字にあらわれない楽天の弱さになっていた。時を同じくしてロッテの中村奨吾、巨人坂本もサードコンバートしていた。ただ三人とも成功だったとは言い難いかなあ。

個人的には則本抑えはまだ理解できるレベルで、浅村サードはちょっと厳しいと思っている。

あとは内先発転向、藤平中継ぎ専念など。

先発ローテ誰で回すのかなと思っていたら、蓋を開けてみたら

早川→庄司→内→ポンセ→岸

で回していた。ここに藤井聖(まさる)が入って、一応6枚。試合記録見たら、松田啄磨試したりもしたのかな。

田中将大はオフの右肘クリーニング手術で出遅れとなっていたが、2023年のピッチング見ると、フォーシームの球速戻らないと厳しんじゃないかと思っていた。

キャッチャーは太田光(ひかる)と石原彪(つよし)をピッチャーに合わせて起用する運用。

補強はポンセ・ターリーぐらいで、両投手とも他球団でそこまで安定した実績があるわけではなく、大型補強路線は2023年から完全に終了した。そもそも親会社の楽天が楽天モバイルで大赤字出しており、余裕がない。

シーズン前半戦

前半は苦しみ、シーズン5位で交流戦となる。

今年に関しては西武ライオンズの弱さが別格だったので、5位が実質的な最下位であったと言っていい。

唯一成功した戦略が、則本の抑え転向ぐらいで、他は軒並み失敗だった。浅村は慣れないサードで明らかに成績を落としていたし、開幕5番だった島内は不振で二軍行き。

中継ぎと抑えがいいけど、先発と打線が不振というかなり厳しいチーム状況になった。

早川事件

前半戦でも色んな事件があった。4/19の西武戦で発生した、早川と太田の確執は印象的だった。早川-太田のバッテリーで3回5失点を喫した後、キャッチャーを石原に交代、7回まで無失点に抑えたという試合。その後早川が「僕の良さを一番引き出してくれるのは石原」みたいな発言をした。

その2週間後の5/3のロッテ戦でまた太田とバッテリー組んで、ヒーローインタビューのお立ち台に早川と太田で並んだ。早川は「2週間前はお騒がせしてすみませんでした」、太田は「早川投手の良さを一番わかっているのは僕だと思うので」とやり返した、という事件であった。

ポンセ事件

こっちは事件っていうか普通の先発炎上だけど、5/21のソフトバンク戦で先発ポンセが大炎上して、代わった櫻井→吉川も勢いを止められず、終わってみれば0-21で敗戦したという歴史的大敗があった。

この試合はリアルタイムで見てたので、かなり衝撃だった。

ポンセのシーズン初登板のときは好投していて、150km後半のフォーシーム中心に打者をねじ伏せるいいピッチャーだなと思っていたのだけど。

石原のキャッチャーとしての評価

石原捕手はシーズン序盤は強気なリードがいいなと思ってたんだけど、傾向としてピンチになったときにストレート一辺倒になりがちで、ポンセの大炎上のときのキャッチャーが石原だったのは、炎上の原因になってるんじゃないかと思う。

シーズンの終盤は打撃不振にも陥っていて、厳しいシーズンだったかなという印象。

交流戦の躍進

正直ポンセの炎上あたりで、今シーズンはプロ野球見なくてええかって気持ちになって遠ざかってたんだけど、交流戦で謎に上がってきて、そこからまたチラチラ見はじめた。

不振の浅村をスタメンから外して、連続試合出場は代打で出すことで継続するという作戦が一番効いたんだと思う。

鈴木大地四番で交流戦優勝決めた試合は、電車乗ってたけどスマホでずっと見てた。

ただ鈴木大地、ホームランっぽい弾道の当たりがフェンス届かないのが見ててつらく感じた。もうちょっとホームラン打てる選手じゃなかった?

大卒ルーキー中島大輔のレフトも良かった。交流戦後ケガで離脱してしまったのは痛かった。

小郷・村林が完全にレギュラー定着して、野手の世代交代できたのは良かった。

ピッチャー陣の嬉しい誤算

ピッチャーで言うと、ドラ1左腕古謝が先発ローテ入ったのは嬉しい誤算でしたね。早川が圧倒的エースで一年通してのも嬉しい誤算。正直ここまでのピッチャーだと思っていなかった。藤井はランナー出すけども、粘って点取られず、5回3失点ぐらいでまとめるというピッチングをやり続けて、いつの間にか二桁勝利まで伸びていた。

あと岸。シーズンどっかで離脱するだろうと思ってたけど、今年はイニングイーターになってて、かつて西武ライオンズ時代の球数100球超え上等のスタイルになっていた。どうしたんだ。

なので先発的には、早川→藤井→古謝→岸の並びは計算できる。これだけ左腕がそろってる先発陣も珍しい。

中継ぎは藤平がセットアッパーとして完全覚醒したのがすばらしかった。 去年大活躍だった渡辺翔太がピリッとしなかったのは気になる。

ドラフト3位の高卒ルーキーの日当(ひなた)も最終戦で一軍登板して、非常に期待できた。強いストレート、一回浮き上がる独特な軌道のフォーク。もう一球種使える変化球覚えたら、ローテ入れるかもしれない。楽しみである。安田と日当は楽天の希望かなと思う。

マイナス要素

則本抑えは交流戦ぐらいまで成功だったけど、終盤ちょっと厳しくなってた。何原因なんだろうね。

庄司の離脱も先発的に厳しかった。あとポンセね。もうちょっとなんとかならなかったのか。

終盤で消去法的に瀧中が先発ローテ入って、勝ったり負けたりしてたけど、瀧中はもうちょっとがんばってほしい。過去は10勝超えたこともある投手なので、普通に先発ローテ入れると思うんだけど、今年の感じだと微妙なライン。抑えるときは抑えるけど、打たれるとき簡単に5失点ぐらいして試合壊れてしまうイメージ。

小深田がバッティング良くなくなったのも気になった。初年度は意外と打てて、意外とエラー多いという評価だった。今年はもう完全な守備走塁要因と化していた。もうちょっと打てる選手だと思う。

あとファースト・レフト・サードの選手がなかなか安定した打撃成績残せないのが課題。鈴木大地・阿部寿樹・伊藤裕季也・渡邊佳明・フランコ・茂木あたりが、一瞬だけ打って、また不調に入って、別の選手……という流れで、なかなか定着できない。あと田中和基! 完全な守備要因になってしまった。打席に立つと三振で、しかも内容の悪い三振で終わる選手になってしまった。もっと打てる人だったと思うのだが。

シーズン後半

交流戦首位になったが、パリーグはソフトバンクの独走体制だったので、1位はムリだった。2位から4位までがこの時点で団子で、日ハムロッテ楽天のAクラス争いとなった。去年までの3年間絶対王者だったオリックスはやたら弱くなった。山本由伸が抜けて、雰囲気がだいぶ変わったのかもしれない。

結局日ハムが良くて、2位は日ハムで確定。最終的にはロッテとの3位争いになった。ロッテも正直チーム状態良いとは言えなかったが、楽天がなかなか連勝ができなかった。特に下位チームからの取りこぼしがもったいなかった。ロッテとの直接対決に勝って、オリックス西武で落とす展開が目立った。ここ数年の傾向でもある。

そして9/28。田中将大の一年ぶりの登板があった。この試合落として、今シーズン終戦だなという感じがした。ある意味では今年の楽天を象徴するような試合でもあった。この試合で奇跡的に田中将大が復活して抑えて、英雄が帰ってきたというストーリーにしたかったが、田中の投げてる試合をちゃんと見てない奴が考えたストーリーという感じがする。結局球団はオッズの悪い賭けをして、賭けに負けた。

田中将大

彼は良くも悪くも楽天で最も有名な選手であり、英雄でもある。

俺も2013年は何度も圧巻の投球するのを見たし、2016年にはニューヨークまで行ってダルビッシュと投げ合ってるのを見たこともあった。

2021、2022年も数字だけ見るとパッとしないが、この2年の投球内容はむしろ良かった。無双とはいかなかったが、制球力で打者の芯を外す、田中の良さが出ていた。

2023年からがフォーシームの球速が出なくなって、スライダー・スプリットとの球速差がなくなり、ストレートをストライクゾーンに投げられず、打者の空振りを狙う変化球中心となり、見られてフォアボール、勝負に行くと痛打というかなり苦しい状態になっていた。

シーズンオフに右肘手術して、2024年、二軍での成績も正直パッとしなかった。それでも一軍に上がってきて、9/28の試合では、フォーシームの球速出すためにフォームを若干変えて、スピードガン上の球速は140後半だったけど、質は悪く見えた。また球速を出すために制球力が若干落ちていて、一軍レベルだと厳しい内容だった。

田中は安樂パワハラ問題のときに、安樂の後ろ盾になっていたのではないかという疑惑があった。成績落としたベテランでも、若手の指導でチームにいい影響を与える選手もいるが、田中はあまりそういうタイプではない。よく言えば個人主義で、自分のできることに集中する、そんなタイプ。今までは圧倒的な結果でチーム貢献ができていたが、そうじゃなくなったときにつらいことになる。

9/28のゴリ押し登板も、フロント介入の臭いがするものだった。CS進出に向けて、勝ちにいきたい状況でやることではなかった。

今江監督

今江監督は一年目なので、采配ミスやらなんやらは仕方ないことではあるが、根本的なところで采配に疑問があった。

  • 投手交代・野手交代をしない
  • 田中将大の登板
  • 成績の下がってきた石原をスタメンで出し続ける
  • 安田の育成方針

などが気になったところ。選手交代をなかなかしないのは謎だった。苦しい展開になっても、選手の成長のために敢えて変えない方針なのかなと最初は見てたけども、最終的には単に行動してないだけなんじゃないか?という印象になった。真意は不明。ポンセの大炎上も、4回途中12失点だったわけだけど、普通の監督ならもっと早く代えてるからね。ポンセ・石原・今江監督の三者の性格が組み合わさって発生した事件だったとも言える。

田中将大の登板はしょうがない。石原捕手に頑なにこだわったのも、最近は投手と捕手の組み合わせを固定にすることが多いので、そのせいで石原を太田にしづらかった、はあるかもしれない。

安田の育成方針のブレが一番気になった。二軍で成績良かった安田をなかなか一軍上げなくて、今江監督は「捕手として足らないものが多いので、二軍でじっくり育てたい」というコメントをしていたが、その割にはファースト出場をさせてて、結局一軍上げて、たまにキャッチャーやらせて、基本ファーストかDHみたいな、中途半端な使い方をした。

ただ解任されたのは、明らかに不当で、本当に責任取らないといけないのはフロントなんだけども、そこが守られて、ちょっと下からは実力主義で切られる雰囲気は日本型実力主義だなという感じ。

終わりに

楽天という球団は20年ずっとガタガタしてる球団だけども、こうふりかえってみると平石を理不尽に切ったところから、組織として正式に終わった気がする。ただそれでも来年も楽天を見ようと思っていて、それはよく楽天ファンが言ってる、「楽天は嫌いだけど、選手は好きだ」ということに尽きるんだと思う。楽天も資金力なくなってるので、球団手放してもいいんじゃないかと思ってはいます。

2009-2013年頃は、パワプロのサクセスみたいな、弱小球団のサクセスストーリーとしての見方をしていたけど、2014年以降は理不尽な組織の中で矛盾を抱えながら戦う選手を応援してる感じになってる。ただそれらが俺の人生のフェーズとマッチしてて、ちょうど学生時代の最後の年に日本一なって、社会人になってから上手くいかない姿を見ていて、なんというか、学ぶものや感じるものが多い。

そんなとこかな。長いこと仙台の本拠地行ってないんで、来年は行きたいね。あとエスコン。

(了)